短期金融市場(短資)とはA

2010年の為替相場は、2010年後半から2011年とみられる米利上げをいつ本格的に織り込んでドルが上昇に転じるかが焦点になりそうだ。ただ、ドルは経常赤字という構造的な売り材料を抱えており、強弱感が対立するなかで利上げ期待の高まりと後退を繰り返すボラティリティの高い推移になると予想されている。ドル売り局面では、ドル/円は戦後最安値付近となる80円前後まで下落する可能性があるとみる声も出ており、日本当局の為替介入もポイントになる。[東京 22日 ロイターより引用]

短期金融市場(短資)とはA

フェッドフアンド(Fed Funds)市場は、日本のコール市場に相当するインターバンク(銀行間)のマーケットである。銀行の地区連銀への預け金を原則無担保で貸借するもので、ブローカーが仲介する。ほとんどがオーバーナイト物(期日が翌営業日)で、各銀行が積み立てるリザーブの過不足を相互に調整する場として機能している。その金利であるフェッドフアンドレート、略してFFレートは、銀行のリザーブ積み立て締切日前後に乱高下する傾向がある。例えば、締切間際になって積み立てが不足している銀行があったとすれば、フェッドファンドで多額の調整をせねばならず、需給が短期的に逼迫してFFレートは急上昇する。

 

フェッドヘの預け金は、即、使用可能な資金なので銀行間の証券の決済にも使われる。フェッドによるオペは国債、エージェンシー債、モーゲージ債を対象とするが、決済はフェッドヘの預け金の振替で行われるため、その効果は、フェッドファンド市場の需給を通じてFFレートに直ちに反映される。リザーブの調達という観点からすれば、市場金利であるFFレートは非借入準備のコスト、公定歩合は借入準備のコストである。以前は、公定歩合はFFレートよりも低く設定されていたが、2003年1月以降、FFレートよりも高い水準に設定されるようになった。

 

フェッドファンドで調達した資金は、リザーブ積み立ての対象外となっている。フェッドが1日遅れで発表する実効レート(effective rate)は、その日出合いのあっったレートを出来高で加重平均したもので、基準レートとしてしばしば引用される。CD (Certificate Deposit)は、銀行が短期資金を調達するために発行する譲渡可能な預金証書。発行銀行の信用力が高ければ高いほど、調達コストであるCDレートは低くなる。優良銀行の3ヵ月物CDレートは、短期金利の指標として用いられる。

 

レ-トは、銀行が優良企業に対して適用する短期貸出金利。各銀行が個別に設定するが、大手銀行ではほぼ同一のレートとなる。銀行調達コストである3ヵ月物CDレートの推移を目安にプライムを決める。両者のスプレッドは、かつては2%弱であったが、1990年代以降3%前後に開いている。地方銀行のなかには他に先駆けて変更を発表するところがあるが、大手行も足並みをそろえたとすれば、今後は少なくなるだろう。